意外に思うかもしれませんがヘルペスにも漢方薬は対応できます。
漢方薬って使いこなせるようになると皆さんが、え?そんな病気にも漢方薬使えるの?というものにも使えたりするすることがあるのです。
中には、いろんな治療法の中でも漢方薬が意外に優れているということもあるのです。
その中で、意外に思われるものの中にヘルペスが含まれると思います。
ヘルペスってヘルペスウイルスのことで、これが引き起こす疾患でメジャーなものとしては帯状疱疹、陰部のできもの、口唇のできものなどがあると思いますが、実際にはヘルペスってそれ以外にも沢山の種類があるのです。
口唇ヘルペスや陰部ヘルペスは単純ヘルペスウイルスといわれるもので、水痘・帯状疱疹ウイルスがいわゆる帯状疱疹を起こすウイルスであり、水痘(スイトウ)はみずぼうそうのことです。つまり、みずぼうそうを起こすウイルスと帯状疱疹を起こすウイルスは一緒なのです。
それ以外に知られていないのが、サイトメガロウイルスやEBウイルスなどもこのヘルペスウイルスの仲間なのです。
ただ、漢方薬局にご相談に来られることが多いのは帯状疱疹ウイルスによる痛みです。
中でも、肋間神経痛のご相談に来られた方が帯状疱疹ウイルスが原因だったというのが経験上多いです。
肋間神経痛は肋椎関節の問題で生じる場合と帯状疱疹ウイルスが原因で生じる場合があって、当たり前ですが、その原因によって用いる漢方薬が異なります。
帯状疱疹ウイルスが原因の場合、私の薬局では基本、体を元気にする漢方薬を用います。
なんで?と思われる方もおられるかもしれませんが、帯状疱疹に関わらず、ヘルペスウイルスが原因で起きた症状に関しては、基本的にこの考え方で治療する方がうまくゆくことが多いのです。
ヘルペスは通常身体の中にいますが、からだの免疫力が正常に働いている場合は攻撃されないようにじっとしているのです。
それが、からだが弱って免疫力が低下した時にウイルスが活動し始め、結果、症状が出てくることが多いのです。
そのため、元気にして免疫を上げる漢方薬の中で、その人の体質に合ったものをチョイスして服用していただくと改善していくことが多いのです。
そして、私の経験上、漢方薬を用いた方がヘルペス後神経痛になりにくいです。
ヘルペス後神経痛とはヘルペスは無くなっているのに痛みがとれない状態のことをいいます。
具体的には、このヘルペス後神経痛、バルトレックスなどのヘルペスに用いられる抗ウイルス薬などでウイルスを除去したのにも関わらず、痛みがとれないような場合、そのような診断名がつけられるのです。
そして、ヘルペス後神経痛にも漢方はアプローチできます。
きっと皆さんが思われている以上に漢方はヘルペスに対して有効であることが多いのです。
ただ、これも漢方の流派によって得意・不得意が存在しますし、薬局(漢方家)によっても得手不得手があります。
治療が得意なところで治療を受けられれば、皆さんが思っているよりは早く改善すること多い疾患です。