HPを見て患者さんが来られました。

主訴は2年前から続くめまいです。それ以外にも頭痛と倦怠感があるそうです。

もう少し詳しくお話をお伺いすると、めまいはふわふわするめまいで、1回ごとにでる症状の時間は長くはないそうですが、ほぼ毎日あり、1日に数回あるそうです。

頭痛は後頭部痛で締め付けられるような感じで1週間に3日くらいの頻度で起こるそうです。

倦怠感は基本毎日あり、朝から夜まで続くそうです。

その症状は軽くなる時もあるそうですが、それがいつなのかはわからないそうです。

そして、これらの症状になった原因についてお伺いすると、2年前に熱中症っぽくなってからではないか?といわれていました。

2年前の熱中症がそんなに長く尾を引くのか?と思われるかもしれませんが、実際こういう患者さんはおられるのです。

過去にも数年前の熱中症が原因と思われてご相談に来られた患者さんに熱中症に用いる漢方薬の中から、その方に合う漢方薬を服用していただいて症状が改善したことが何度もあります。

そこで、さらに漢方相談で体質を見極めるための質問を行い、東洋医学的なチェックを行いました。

漢方の治療イメージ

その結果、やはり、このめまいは内耳性のめまいではなく、熱中症からくるめまいなのではないか?と思われました。

そこで、熱中症に用いられる漢方薬の中からこの患者さんに合うと思われるものを選び服用していただくことにしました。

それと同時に、熱中症に対する養生法も実践してもらうようお願いしました。

そこから約2週間後に来られた際に様子をお伺いすると・・・

頭痛は出なくなったそうです。そしてめまいも軽減したそうです。また倦怠感も軽減したそうです。

当初の私の見立てでは、めまいと頭痛は同じ原因で、倦怠感は別の問題だと思っていたため、倦怠感は変わらないと思っていたので意外でした。

お話をお伺いして全体的に調子も良く、まだ漢方薬も合っているように思えたので、また同じ漢方薬を服用していただくことにしました。

そして次に来られた際に様子をお伺いすると、頭痛は変わらず出ていないそうです。

めまいの頻度は多少増えたそうですが、その度合いは軽減しており、全体的には楽になっているとのことでした。倦怠感もご本人曰く、めまいの度合いにリンクしているという事で軽減しているとのことでした。

めまいは多くの場合、天気(雨・曇り)の影響を受けるので、ここ最近の天気を考えるとその影響を受けている可能性はあると思います。

それを差し引いても全体的な症状は軽減していますし、まだ服用されて1か月も経っていないですから、経過は順調だと思います。

これからの事から・・・過去の熱中症が尾を引く事ってあるという事なのです。

なので、この時期は水分をこまめに摂取して、できれば胃腸を冷やさないように極力、温かいものを(できれば温かい緑茶)を摂るようにしてみてください。

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