不妊治療の患者さんが来られました。この方、懇意にしている鍼灸院からの紹介なのです。現在は不妊専門の病院にかかっています。

来局時の段階で、年齢は一般的な高齢不妊症のカテゴリーに入るくらいの方です。AMH(抗ミュラー管ホルモン)や年齢よりやや低めかな?という感じです。つまり卵巣年齢は若干高めかもしれません。

不妊治療を始めてから、人工授精を数回されて、体外受精も数回されています。その間にタイミングで自然妊娠が1回と体外受精でも妊娠が1回あります。残念ながら、妊娠が継続することができず、現在に至っているという状況です。

最初の問診の段階でそれ以外に気になったのは非常に小さいけれども子宮筋腫があることです。あとは冷え性があることと、疲れやすいことです。ただ冷え性に関しては女性の方はかなりの確率であるので、これだけだと何とも言えないのですが・・・

ここらへんから考えられることですが、東洋医学でいう気虚の状態(エネルギー不足)or血虚(栄養不足orもしくは女性ホルモン不足)の可能性とお血(西洋医学的にいえば血流障害)などの問題の可能性があります。実際舌の裏に、静脈が浮き出ているので、お血はかなりのレベルで存在します。

ただ問題なのはその問題があるからと言ってそれが不妊の原因となっていないこともあるということなのです。できるだけ、不妊の原因を治療するように心がけているので、そこらへんも悩みどころなのです。あと重要なのは生理に関する項目です。

生理周期はほぼ普通です。ただし生理の期間は普通の方に比べるとやや短い気がします。でも生理の量は普通です。あとは生理時に血の塊がでることがあるそうです。ここまでの段階で血虚とお血があることがやはり間違いないと思いました。漢方薬を出す可能性は高いかもしれません。

あとは冷え性の症状を細かく見ると、お血よりも血虚の方が強いように思えます。メイン血虚でサブにお血が来るパターンかもしれません。そこでここら辺まで処方を絞り込んでから、気功によるチェックを行います。そこで血虚の処方で合いそうなものをチェックしてみると・・・不妊の原因として最も重要と思える問題に関してですが、やはりお血ではなく、血虚の薬が合いそうな感じでした。

より処方を絞り込んで処方をチェックしてみると・・・どうもちょっとマイナーな漢方薬が合いそうです。この漢方薬は合うと思われる患者さんにはかなりの確率で不育症(習慣性流産)がある場合が多いのです。そこでその話を患者さんにお話しして病院で不育症(習慣性流産)の検査をするようにお勧めしました。また続きを書きます。

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