今年はいつもの年よりも初めて花粉症になったとか、花粉症の症状がきついという患者さんが多く来られます。

しかし、実際に私がチェックしてみると、花粉症の方よりも黄砂やPM2.5の影響を受けて花粉症のような症状を出している人が圧倒的に多いのです。

どうして花粉症でなく黄砂やPM2.5が原因だと言えるのかと言うと、それぞれの症状の出てくるツボの反応の場所が異なるためです。

もう少し具体的に書いていきます。

まず、花粉症やアレルギー性鼻炎のような症状が出てくる時に考えられる病気や原因・症状としては風邪、花粉症、アレルギー性鼻炎、黄砂、pm2.5などがあります。

その中で、花粉症やアレルギー性鼻炎の場合は、アレルギー性鼻炎・花粉症の時だけ反応の出てくるツボに反応が出ているのです。

風邪の時には風邪の時だけ出てくるツボの部分に反応が出ているのです。

そのため、この二つは明確に区別することができます。

では花粉症・アレルギー性鼻炎と黄砂やPM2.5に関してはどのように区別するのかと言うと、花粉症やアレルギー性鼻炎のような症状が出ているのにもかかわらず花粉症アレルギー性鼻炎のツボに反応が出ていない、風邪のツボにも反応が出ていない時に PM2.5や黄砂が原因なっているという風に判別するのです。

また自覚症状からでも、花粉症と黄砂・pm2.5の症状はかなり類似点も多く区別がしにくいものなのですけれども、よくよく患者さんの話を聞いてみると 若干の傾向の違いはあります。

花粉症やアレルギー性鼻炎の時には鼻水やくしゃみの症状が多いのですけれども黄砂やPM2.5の場合は喉の痛みや咳の症状が多いのです。

ただし、花粉症、黄砂、pm2.5、これらに関して予防の仕方というのは基本的には一緒です。

一番大事なのは原因となっている物質に接触しないようにすることです。

鼻や喉の症状が主な人はマスクをするということ、目の症状が強い人はゴーグルのようなタイプのメガネをしたり、目をまめに洗うということです。

特に黄砂・PM 2.5に関してはこの予防が特に重要だと思います。

なぜかと言うと、それは花粉症と黄砂 PM 2.5の基本的な性質について考えてみると 分かります。

花粉は本来無害なものです。この無害なものに対して過剰に反応して身体に入ってこないようにする反応(くしゃみや鼻水、咳)がアレルギー反応なのです。

しかし、黄砂やpm2.5は違います。

有害なのです。

漢方治療イメージ

厳密にいうと、黄砂そのものは有害ではありませんが、問題は中国から運ばれてくる汚染物質なのです。

つまり、大雑把にいうと、中国の工場などの汚染物質(イメージとしては光化学スモッグ)がくっついた大きな粒子が黄砂で小さな粒子がpm2.5と考えるとわかりやすいと思います。

ベースが有害なので、誰でも多かれ少なかれ影響は受けます。

簡単にいえば皮膚や粘膜がこれらの物質・成分に触れ続けることでただれるのです。

皮膚や粘膜が丈夫な人は発症しにくいですが、弱い人は発症しやすいのです。

そして、今症状が出ていないひとでも、いつ発症するかはわかりません。

基本誰でも有害なので、できるだけ身体に入ってこないようにすることと、付着したら早めに洗い流すことが重要なのです。

現に私も今年初めて、この黄砂・pm2.5で咳と痰が2週間続きました。

そのため、現在何も症状が無くてもマスクをして外出する、帰ったらうがいなどすることをおすすめします。

花粉症様症状の原因 物質の有害・無害 生体内での反応 備考
花粉 無害 アレルギー(過剰)反応 アレルギーのツボに反応が出ている
黄砂(粒子大) 有害(工場の汚染物質が付着している) 生理的(正常)な反応 アレルギーのツボに反応が出ていない
PM2.5(粒子小) 有害(工場の汚染物質が付着している) 生理的(正常)な反応 アレルギーのツボに反応が出ていない