更年期障害の予防と高齢不妊治療の関係について

絶対ではないですが、更年期障害の予防の漢方薬は高齢不妊治療を兼ねることが多いです。
逆に言えば、高齢不妊治療とは更年期障害や閉経との戦いでもあります。
うちで妊娠された患者さんの紹介で遠方からも患者さんが来られたりしますが、本当に遠くから来られる人のかなりの確率で多いのは高齢不妊治療の患者さんです。
当然40代の方で40歳後半の方もおられます。
このくらいの年齢になってくると本当に閉経が見えてきます。
その過程で生じてくる更年期障害も出てきている方もおられます。
更年期障害で出てくる症状は様々ですが、不妊治療を希望されて来られる患者さんの場合、それほど更年期障害の症状は強くはないです。
こういうケースで更年期障害の症状として最も多いのは身体が急に熱くなる症状です。
いわゆるホットフラッシュという症状です。この症状は更年期障害でなくても若年でも出てくる場合があります。こういうものを血の道といったりします。
高齢不妊治療イメージ
また現在症状に出ていなくても、これから症状が出てくることを示唆する血液検査の項目があります。
それはFSH(卵胞刺激ホルモン)です。
このFSH(卵胞刺激ホルモン)の値が上昇してくると、現在は何の症状が無くてもいずれは更年期障害の症状を呈するケースが多いのです。
そのため更年期障害を予防する治療の一つの目標はこのFSH(卵胞刺激ホルモン)の上昇を抑制するということになります。
また更年期障害の前になぜFSH(卵胞刺激ホルモン)が上昇するのかというと、FSH(卵胞刺激ホルモン)はその名の通り、卵胞を刺激するホルモンなのですが、卵胞から出る卵胞ホルモンの分泌が少ないと、卵胞が働いていないと腦が判断し、もっと卵胞を働かせるようにFSH(卵胞刺激ホルモン)の分泌が増えるのです。
つまりFSH(卵胞刺激ホルモン)が沢山出ているということは卵胞の働きが鈍っている→つまり衰えてきている。
→つまり卵巣が老化し始めている→閉経に向かっている。
この閉経に向かい過程で生じるのが更年期障害なのです。
そのためFSH(卵胞刺激ホルモン)の上昇は非常に大事な情報なのです。
この値が下がるということは卵胞がちゃんと働いているということなのです。
つまり老化(閉経)の予防ができている→つまり更年期症状は出てこなくなるということなのです。
さらに興味があればケース別不妊治療体験談などを参照していください。多くの方が妊娠されています。