以前、五十肩で漢方治療をして良くなった患者さんが久しぶりに漢方相談に来られました。
ご相談内容をお伺いすると・・・また肩が痛いそうです。
あれ・・・五十肩の治療は体質改善のレベルまで持っていったはずなので再発することはないはずなのですが・・・
でも患者さんは肩が痛いと言われるのです。
そこで、どこら辺が痛いのかをお伺いすると・・・右肩から右腕にかけていたいということでした。
あ・・・そういうことか!!
前回、この患者さんの五十肩を治療したのは左肩から左腕にかけてだったのです。
今回の五十肩は前回とは別物だということです。
そこで、五十肩の治療のための東洋医学的な問診をしようと思ったら、この患者さんが、「あと最近、動悸がひどいのです」とわれたのです。
動悸?当たり前ですが、五十肩が原因で動悸が起こることは無いです。
こういう場合、五十肩?を起こした原因と動悸が別々の原因か?
もしくは五十肩?と動悸を同時に起こす原因として考えるものは・・・自律神経失調症などのメンタル的な問題か女性ホルモン異常による更年期障害くらいです。
そこでまず動悸が出ている原因が、東洋医学的にメンタル的な(自律神経的な)問題なのか?それとも、更年期障害なのか?をチェックしてみることにしました。
そうすると・・・東洋医学的には女性ホルモンの反応点に反応が出ているため、更年期障害の可能性が高いように感じました。
次に右肩~右腕にかけての痛みも同様に東洋医学的にチェックしてみると・・・これも更年期障害の反応点で反応が出ているように思われました。
つまり、更年期障害が五十肩のような症状や動悸を起こさせている可能性があるということです。
そこで、まずはこの患者さんに合うと思われる更年期障害の薬を探してみることにしました。
そして見つけた漢方薬をとりあえず2週間お出しして、2週間後に来ていただくことにしました。
そして2週間後来られた際に様子をお伺いすると・・・
動悸も減り右肩の痛みも減っているそうです。
良かった・・・
そして、再度お薬をチェックしてみて、まだ合っているような気がしたので、同じ漢方薬でまた2週間お出ししました。
そして2週間後来られた際にまた様子をお伺いすると・・・
動悸も右肩~右腕にかけての痛みもさらに良くなっているということでした。
そしてまた、現在の漢方薬が合っているかチェックして、まだ合っていると思ったのでまた2週間分お出ししました。
このように2週間間隔で来られて約2ヵ月経過した頃、患者さんが来られた際に、「もう良くなった気がします」と言われるのです。
そんなことは絶対無い訳ではないけど、めったに無いのです。
そのため、体質改善は通常もっと時間がかかるものなので、症状が消えてもしばらく飲んでくださいというお話をしてから、この患者さんの更年期障害の反応点をチェックすると・・・
あれ?確かに更年期障害の反応が消えているのです・・・
今回はどうもそのめったに無いことが起こったみたいでした。
ということで、東洋医学的にみても更年期障害は完全に良くなっているように感じたので、突然ですが、治療を終了することにしました。
ほんと…こういう事がたまに起こることがあるんですよね・・・
人の身体って本当に不思議です。
でも良かったです。
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