紹介で患者さんがこられました。
ご相談内容は耳鳴りです。
もともとは３年前くらいにめまいの症状が出て、その直後から耳鳴りがするようになったそうです。
めまいはグルグルする回転性のめまいだったそうですが、その後は出ていなそうです。
でもそのあとから両耳で耳鳴がするようになったそうです。
一時期は病院にかかって耳鳴りの薬も出してもらったそうですが、全く効かなくて止めたそうです。
そこでまず、耳鳴りの音の質についてお伺いしました。
というのも耳鳴りの音に関して治療が比較的やりやすいものと非常に難しいものがあり、それが耳鳴りの音の質である程度予測ができるのです。
ジージーとかザーザーとかセミの鳴くような音は老化が原因で生じる耳鳴りの音で、これを治療するのは難しいのです。(老化を治すのは難しいということです)
耳鳴りの音がピーとかキーンとか高い音の場合ストレスが原因になっていることが多くそちらの方が治療がしやすいのです。
この患者さんはキーンとかピーとかいう音が鳴っているそうでした。
ただその耳鳴りは一日中鳴っているということでした。
ただ日中は仕事をしているので、仕事に集中している時には、気にする暇もないそうなのですが、ずっとは鳴っていて、特に夜寝る前になると気になるということでした。
そして、仕事をお伺いすると・・・それは絶対ストレスが溜まるよね・・・というお仕事でした。
また、お家で大事に飼われていた、ペット(家族)が亡くなったことも実際無関係ではないように思われました。
それらのことと、このキーンとかピーとかいう耳鳴りの音から考えると、今回の耳鳴りの治療に関してはストレスを緩和するような漢方薬で治療をしてみることにしました。
そこでさらにこの患者さんの気質的(体質的)な問題をチェックしてみました。
東洋医学的な問診、東洋医学的なチェックを行ってみると、やはり、東洋学的には耳の反応ではなく、精神的(メンタル的)な問題が原因でこの耳鳴りの症状が出ているように思われたのです。
そのため、一般的な耳鳴りに用いる漢方薬ではなく、精神的(メンタル的)な問題に用いる漢方薬を出してみることにしたのです。
そして２週間分のお薬をお出しして、２週間後に来られた際に様子をお伺いすると・・・
ハッキリとは言えないけれども、何となく良い気がするというお話でした。
東洋医学的にチェックしてもやっぱり良い気がしたのです。そのため、漢方薬は変えずに同じ漢方薬で様子をみることにしたのです。
それから、この患者さんは２週間間隔でご相談に来られているのですが、服用されて１か月目で耳鳴りそのものの大きさは変わらないそうですが、気になる時間は減ってきているということでした。
そして漢方薬を服用され始めて約２ヵ月経過して改めて症状の状態をお伺いしてみると・・・
明らかに良くなっているそうです。
そして気にある時間も前より減ってきているそうです。
そして最初の頃と比較して耳鳴りの度合いや頻度についてお伺いすると・・・
最初の耳鳴りの音の大きさと音が鳴っている時間を１０とすると、現在は７くらいまで減ってきているそうです。
ちょっとずつですが良くなっています。
良かったです。ホッとしました。
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