HPをみて30代の患者さんが来られました。
ご相談内容は妊活(不妊治療)です。
妊活を始めて現在数年ですが、あまり病院には行っておらず、東洋医学的な治療を中心に受けられてきたということでした。
そして、基本的にタイミングで妊活(不妊治療)しているとのことでした。
この方、生理が始まった頃からずっと生理不順で、生理周期が2ヵ月弱くらいの間隔でしか来ないそうなのです。
そして、年に数回は無排卵になるということでした。
また、過去ご主人の精子の状態を調べてもらったところ、病院では少し問題ありという話だったそうですが、今までは特別治療などはしてこなかったそうですが、もし漢方薬が必要なようであれば、漢方薬を出してほしいということでした。
そこでご主人の東洋医学的問診や舌診、その他の東洋医学的なチェックを行ったところ、漢方薬は必要ないだろうという結論に至りました。
その代わりご主人には生活上の気を付けるポイント(養生法)をお伝えして、日々実践していただくようお願いしました。
奥様の話に戻します。ここまでの一連のお話から多嚢胞制卵巣症候群(PCOS)の可能性も考えましたが、病院の血液検査(ホルモン検査)や超音波検査(エコー)では大きな所見は無かったそうです。
次に漢方的な生理不順の原因について調べるため、東洋医学的な問診、やその他の東洋医学的なチェックを行いました。
その中で、特に気になったのは患者さんが足先が冷えること、痔があることでした。
この2つは血流が悪い方の特徴的な症状です。
そして、舌の裏の状態をチェックすると舌下静脈の怒張がひどかったのです。これは血流が悪い方の特徴なのです。
これらのことから、少なくとも身体の中に瘀血(おけつ→血流障害) があることは間違いないと思われました。
それが不妊(生理不順)に影響しているかどうか?なのですが、この患者さん基礎体温をつけておられていたので、基礎体温をチェックさせておらうと、瘀血(おけつ→血流障害)の特徴も少しありました。
そのため、不妊(生理不順)の原因は瘀血(おけつ→血流障害)の可能性が高いと考えました。
そのため、瘀血を改善させるための漢方薬を出してみることにしました。
そして、それに伴って食養生の注意点もお伝えしました。
それから大体2週間間隔でご相談に来られました。
その2週間間隔で患者さんによってあまり漢方薬の変更が必要ない方と、毎回のように変えないといけない方がおられるのですが、この患者さんは毎回のように漢方薬の組み合わせを変えないと体質が改善しないタイプの患者さんでした。
そしてその経過ですが、最初の1か月は生理が来ませんでしたが、その後はゆっくりを改善していき、かっちり30日周期とまではいきませんが、30日~40日の周期くらいで来ることが多くなってきました。
そして漢方薬服用から約7か月でタイミングで自然妊娠されたのです。
本当に良かったです。
ホッとしました。
さらに
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