ひざ痛で来られていた患者さんから、ひざ痛は良くなってきたから別の気になっている症状があるので、ひざ痛が完全に良くなったらその相談したいというお話は以前からそれとなく聞いていたのですが、実際ひざ痛がかなり良くなってきたので改めてご相談があったのです。
その症状をお伺いすると、この方、現在は40代の女性なのですが、実は小さいころから足がずっとムズムズしていたといわれるのです。
お話の内容から考えるとむずむず脚症候群なのですが、ひざ痛は良くなっていたもののすぐに止めれるレベルには到達していないかったので、ひざ痛を治療している間にこのむずむず脚症候群に合うと思われる漢方薬を探して、ひざ痛の治療の終了と共に治療を開始しようということになりました。
そして改めてお話を伺ったところ、この患者さんには鉄欠乏性貧血は無く、パーキンソン病や糖尿病、関節リウマチ、慢性腎不全などもありませんでした。
症状に関してですが、毎日確実にあるわけではなく、症状の強さに波があるそうですが、その波がどうして起きているのかはっきりとはご本人もわからないとのことでした。
ただ、幼少期からの話を簡単に聞いたのですが、一般的な家庭よりもストレスは多いのではないか?と思いました。
そのため、治療の方向性としては自律神経を整えるような漢方薬が良いのではないか?と思いました。
そこでさらに東洋医学的に体質を見極めるための質問をして、さらに東洋医学的なチェックを行いました。
それらをもとに総合的に判断して、この患者さんに合いそうな漢方薬の候補を一つ見つけました。
ところが次の相談に来られた際に、再度この漢方薬が合っているか東洋医学的にチェックしなおすとどうも合っていない気がしました。
そこで改めて、合いそうな漢方薬を探して、また候補を見つけたのですが、また次の漢方相談に来られた際に再度東洋医学的にチェックしなおすと、この漢方薬も合っていないように思われました。
幸いまだ、ひざ痛の治療が済んでいなかったので、直接影響は出ることは無かったですが、なかなか合う漢方薬を見つけるのに苦労しました。
そして、今回もまた東洋医学的にチェックし合いそうな候補の漢方薬を一つ見つけました。
おそらく次の相談の時にはひざ痛の治療は終了している予定だったので、少し焦ってきました。
そして、また次来られた時に、この間候補にしていた漢方薬を東洋医学的にチェックしてみると・・・今回もこの候補の漢方薬は合っていない感じでした。
ただし、この候補の漢方薬は2種類の漢方薬を併用する形だったのですが、そのベースとなる漢方薬は合っているような気がしました。
そのため、このベースの漢方薬に合わせるもう一つの漢方薬を探してみることにしました。
そうすると・・・合いそうなものを見つけました。
そこで、この組み合わせでとりあえず、2週間漢方薬を服用してもらうことにしました。
そして2週間後来られた際に様子をお伺いすると・・・
むずむず脚は明らかに減っているそうです。
そこで再度漢方薬をチェックしなおしましたが、やはり合っている気がしたので、そのまま漢方薬を服用していただくことにしました。
その後、1か月、2か月と症状ほぼ出ない状態でしたが、3~4か月後に少しでたり、ほんのたまに出てくるというかんじでした。
それから5~6か月後は全くでなくなったことと、別件で漢方で急いで治療をしないといけない問題が出てきたため、ご本人様の希望でとりあえず終了することになりました。
最初はどうなるやらと思いましたが、むずむず脚症候群の症状が完全に治まってよかったです。
ホッとしました。
※さらに詳しくむずむず脚症候群について知りたい方はこちらを参照してください。