高血圧の患者さんが来られました。
この患者さん、最初は病院で高血圧の薬を飲んでいたのですけれども、病院の高血圧の薬を飲むと体の関節が痛くなったり、皮膚に複数のできものができたりなど、通常ではあまり見られないような症状を多く出すのです。
また、このような副作用を出しやすいこともあって、病院の高血圧の薬も十分な量が飲めないのです。
そのため、病院での高血圧の薬を服用しても、血圧が正常値よりも高い値になっているのです。
ただし、この患者さんの血圧というのは、下の血圧は70から80の間で正常値です。
上の血圧は病院の薬を飲んで140~150でした。
そして、この方は冬になると毎年、血圧が上がってくるのです。
去年の冬の血圧は薬を飲まなければ180以上になっていました。
病院の薬を服用しても血圧は150以上でした。
それが今年、まだ寒くなっていない秋頃から 血圧が徐々に上がり始めたのです。
一番高い時だと最高血圧は180ぐらいまでになってきていました。
そのため、再度、漢方薬の追加なども含め、漢方相談することになったのです。
そこで最近、高血圧以外に体の不調みたいなものはないか?お伺いすると、最近腰痛や肩こりがひどいそうです。
そこで最近、ストレスや最近飲み始められたサプリメントなどはないか?お伺いしてみると、特にストレスが増えたこともないし、サプリメントを飲み始めてもいないそうです。
うーん・・・
では、この腰痛や肩こりはいつひどいのか?を聞いてみると、寝ている時や、寝起きの時がひどいそうです。
そこで最近、枕やベッド、布団などを変えてないか?お伺いすると、 そういえば数ヶ月前からマットを敷いて寝るようになったそうです。
そのマットは低反発のマットで腰や肩こりや睡眠に良いということで購入したそうです。
そういえば、それを使い始めてしばらく経ってから腰痛や肩こりがひどくなってる気がすると言われました。
そこで高血圧のツボの反応チェックしてみると、どうもその低反発マットは、血圧に関係してる気がしました。
そこで、その低反発マットをとりあえず、やめてみてもらう事にしました。
それから一週間後に来られた際に、様子をお伺いすると、肩こりや腰痛が減り、血圧が一週間で180から160まで下がったそうです。
やはり低反発マットが血圧の上昇に関係していたのです。
なぜそのようなことが起こったのか?を推測すると・・・低反発マットがその患者さんに合わないことによって、体がこわばるのです。
体がこわばるということは筋肉が持続的に収縮しているということです。
筋肉が収縮している状態が続くと、その筋肉内にある血管も収縮し続けます。
そうすると、水道のホースの先をつまむとのと同じように、血管内の圧力つまり血圧が上昇するのです。
このように、血圧とは一見関係ないようなことでも、巡り巡って血圧に関係してくることがあるのです。