不妊症の患者さんがご夫婦で来られました。
この方たちご夫婦ともに問題があるということで、お二人とも予約をされてこられたのです。
基本的に不妊症は男性と女性を比べると女性の方が多いのですが、最近はWHOでも言われているのですが、男性不妊も増えてきているのです。
もしかしたら昔からかなりあったのかもしれませんが、日本の風土では、昔から何となく女性だけが不妊治療を受けるような風潮というか、そのような土壌があるように感じます。
さてさて、当薬局でも男性不妊のご相談に来られる方は増えていますが、今のところ圧倒的に女性の方が多いです。
そして実際に不妊症があった場合は男性よりも女性の治療の方が大変です。
それはなぜかというと、体の仕組みとして女性の方が複雑だからだと思います。
なにせ最終的に体から全く新しい命を作り出すわけですから、ただごとではないのです。それに比べると男は単純なものです。
システム的に言えば、精子を作って、精子を出してしまえばいいわけです。
非常に単純なのです。
そのため女性に比べ、基本的に男性不妊の治療する漢方薬の方が圧倒的に種類は少ないです。
話を戻しますが、こちらのお二人ですが、だいたい不妊治療で手こずるのが女性の患者さんの不妊治療の薬を見つける作業なので、まず女性の患者さんから見るようにしています。
この女性の患者さんは当初いろいろな不妊の問題の可能性が問診からはあったのですが、実際に糸練功という気功でチェックしてみると、それほどたくさんの問題は無いように感じました。
これが問題ではないか?と思ったのは高プロラクチン血症の問題でした。
高プロラクチン血症は二人目不妊の患者さんには比較的多い原因の一つなのです。
もし基礎体温をつけておられれば、高プロラクチン血症の患者さんの場合はある程度、基礎体温の描く形の傾向があるため推測がつきやすいのですが、残念ながらこの患者さんは基礎体温をつけておられないため、おそらくという形で出してみることにしました。
その後にご主人の男性不妊をチェックしたのです。
ご主人は建設関係の仕事をされているということでした。
最初に持ってこられた検査データは、2つの病院で受けられていて、いづれも精子の密度や量、運動率ともに思わしくない結果でした。
ふむむ・・・でも仕事はすごく激務ではないそうです。
ストレスは普通にあるとのこと。
食事はちゃんと摂っているということでした。
そこで気功のチェックで、現在のご主人の男性不妊のツボをチェックします。
・・・そうすると・・・何回見直しても男性不妊症は見当たらないです。
そこでこの方にはもう一度病院で男性不妊の検査を受けてもらうようお願いしました。
そしてつい最近、奥さんが来られて、ご主人がたまたま最近検査を受けられて、その結果を持ってこられていたのです。
そうすると・・・運動率も精子の密度も問題なかったという話をいただきました。
しいて言えば奇形率が若干高かったそうです。
どうしてこんなに急に改善したのか尋ねると・・・実はご主人、めったに精子を出さなかったのですが、今回は精子を採取する数日前に、精子を出しておいたのです。
それがうまくいった要因なのではないかと思っています。
まあ何はともあれ男性不妊はないと思った自分の感覚はやっぱり正しかったということでよかったです。