現在通われている患者さんの紹介で肩こりの患者さんが相談に来られています。

この方、もともと肩こりはあったそうなのですが、ここ最近、あまりにも肩こりがひどくなったので相談に来られたのでした。

そこで、この方の肩こりの原因をチェックしてみることにしました。

通常、肩こりというのは姿勢(骨格)の問題や、運動不足、目の使い過ぎ、血流障害、冷え症、ストレス(精神緊張)、内臓(心臓、肝臓)の問題などが原因で起こることが多いのですが、更年期障害でも悪化することがあるのです。

更年期障害とは女性ホルモンのバランスの乱れが引き金となって生じる自律神経失調症と考えるとわかりやすいと思います。

そのため、更年期障害でも肩こりは生じるのです。

更年期障害による肩こりの特徴というのは、もともと肩こりがあったとしても40歳~50歳にかけて急激に悪化するということです。

そして、それ以外の更年期症状が出始めている状況であればかなりの確率でそうだと思います。

この方の場合は、精神的なストレスもこの症状を悪化させる原因となっていました。

そのため、更年期障害に用いる漢方薬+ストレスを緩和するよう、養生してもらいました。

最初はストレスとの綱引きのような状態でしたが、少しずつ改善し、漢方薬を服用して約3か月で通常なら気にならないレベルまで改善しました。

通常の肩こりの場合はもっと早く改善するのですが、更年期障害や自律神経失調症が原因の場合、通常の肩こりよりも改善するのに時間がかかる傾向があります。

私がチェックしてもやっぱり良くなっているのですが、まだ止めると元の状態に戻ってしまう可能性が高いのでもう少し飲んでいただくことにしました。

でもとりあえず良くなってきてよかったです。

更年期障害の漢方治療についてはこちら