子宮外妊娠(異所性妊娠)とは
子宮内腔の粘膜に着床せず、それ以外の場所で着床した場合を言います。
昔から子宮外妊娠と言われていましたが最近では異所性妊娠と言われるようになりました。
子宮外妊娠の原因
卵管内に炎症が生じて、受精卵が卵管内を通過しにくくなったり、なんらかの原因で卵管から子宮内へ運ぶ繊毛の働きが何らかの原因で低下した場合のこのような症状が起こりやすと考えられています。
子宮外妊娠する部位
卵管で受精するケースがほとんどです。
中には卵巣内で妊娠するケースや腹膜表面などで妊娠するケースもまれにあります。
子宮外妊娠の頻度
一般的には1%以下のごくごくわずかの頻度で発生しますが、同じ方が2度、3度と繰り返すケースもあります。
繰り返すケースの場合は卵管の通りが悪いケース多いように感じます。
子宮外妊娠の徴候
下腹部痛と少量の性器出血を伴うことが多いです。
妊娠検査薬による検査が陽性になっているにも関わらず、5週目以降の病院での超音波検査(エコー)によっても胎嚢の確認ができない場合などはその可能性があります。
子宮外妊娠の一般的な治療法
妊娠反応(HCG)の値を見て、経過観察して自然に流産を待つケースと、メトトレキセートという抗がん剤の一種を用いる場合と、子宮鏡下で手術(内視鏡手術で保存療法を含む)、緊急の場合は開腹手術で卵管を摘出する手術などがあります。
子宮外妊娠に関する注意点
子宮外妊娠は病院での検査が不可欠です。
妊娠後は必ず病院で定期的な受診を行ってください。
また子宮外妊娠をできるだけ起こさないためには、卵管の問題(クラミジア感染など)などを含む卵管閉塞をできるだけ早く治療しておくことです。