このページは広島県広島市にある漢方薬局ハーブスの考えるアトピー性皮膚炎の原因について書いているページです。
個々のアトピー(湿疹)の原因
早すぎる離乳食
赤ん坊はある程度大きくなるまでは消化器の機能が未熟です。
とくにラクターゼ(乳糖分解酵素)、リパーゼ(脂肪分解酵素)といったに産生していますが、とくにたんぱく質分解酵素などの産生は不十分なのです。
そのため早すぎる離乳食は消化不良のまま小腸までいってしまいます。
通常、小腸では、ある程度小さくなったものしか吸収しなのですが、赤ちゃんは消化器が未熟なため、通常より大きなものでも吸収してしまうことが起こるのです。
そうすると吸収されたものは身体で異物とみなされ、次に同じものが入ってきたときに免疫反応(アレルギー反応)が起こるのです。
このような状態を漢方では脾虚といいます。
簡単に言えば胃腸が弱っているもしくは胃腸に負担がかかりすぎていて消化機能が落ちている状態と考えていただければよいと思います。
また食べ物の中にもアレルギーを起しやすい食品とアトピーを悪化させやすい食品があります。
皮膚のバリア機能の低下
かさかさ肌の場合間違いなくそうです。
厳密に言えば皮膚の角質層の異常(セラミドの異常)によって肌のバリアー機能が低しているため、後で述べる種々の原因となるものが侵入してくるのです。
ではこのバリアー機能が低下するのか?これは十分な答えは出ていないのです。
細菌の繁殖
アトピーの方は普通人に比べ黄色ブドウ球菌の感染が多きことがあげられています。
そのため抗生物質などや外用ヨード製剤でよくなることがあります。
真菌(カビ)の繁殖
梅雨時期に悪化するアトピー性皮膚炎や湿疹の際に原因となることがあります。
そして秋から冬に落ち着いてくる場合はこの原因が考えられます。
アレルゲン
ダニやハウスダスト、動物の毛など、種種のものがありますが身体に入ってこなければ問題ないのです。
食生活の乱れ
甘いものの摂りすぎや、野菜不足、酸化した食べ物(出来てから時間がたった総菜)、食品添加物の過剰な摂取、激辛のものなどなど食生活の乱れは皮膚の状態を悪化させる大きな要因の一つです。
黄砂・pm2.5
中国からの汚染された化学物質を多量に含む砂や微粒子は呼吸器だけでなく、皮膚も悪化させる要因になります。
電磁波
電化製品の過剰な普及が背景にあると思います。
これがあると必要以上に痒くなるように思えます。
ストレス
主に成人のアトピーに多いのですが、赤ちゃんでもお母さんが神経質しすぎると症状が悪化しやすい傾向があります。
老廃物の排泄機能の低下
定説ではありませんが、掻くという行為はからだにとって不必要なものを皮膚ごと排泄させようとする行為であるという考え方があります。
季節の影響
季節の変わり目は後にも書いていますが、自律神経が乱れやすくなります。
そして夏の暑さ、冬の乾燥、梅雨の湿気などでも皮膚は痒くなりやすいです。
自律神経の乱れ
新潟大学医学部の安保徹先生の提唱する考え方です。
アトピーをはじめとするアレルギー疾患は副交感神経の機能が過亢進することによって発するという考え方です。
生活リズムの乱れ
夜更かしや昼夜の生活リズムの逆転は自律神経の乱れを起こします。
自律神経の乱れはアレルギーを悪化させたり、かゆみを助長させたりします。
口呼吸の増加による免疫系の機能低下
これは西原克成先生の提唱する考え方の一つです。
動物はもともとえら呼吸から始まり、それが陸に上がり、鼻呼吸へと形を変えた、人は言葉を獲得したために本来の鼻呼吸でなく口呼吸を行うことにより、本来の免疫機能を発揮できずこのようなことが生じるという考え方です。
まとめ
ここではアトピー性皮膚炎・湿疹を悪化させる様々な原因を上げてきました。
ただ、実際のところ、アトピー性皮膚炎の患者さんはこれらのどれかだけの原因でなっている方は少ないのです。
これらの原因の複数個の原因が重なって起こっているのです。
そのため、1つの原因を取り去ってもすぐに良くなることはないのです。
そのため、アトピーの治療はこれらの原因の中で自分で防げるものは自分自身絵で地道に防ぐ(除去する)努力を続けてゆくということが重要なのです。
それをすることによって漢方薬の効きも良くなって治りやすくなるのです。
ここでは