HPを見て患者さんが来られました。
ご相談内容はむずむず脚症候群です。
症状としては日中にも症状はあるそうですが、特に就寝時に強いムズムズ感が出るという事でした。
この症状が出始めてから1年以上経つそうですが一向に良くならないということでご相談に来られたのです。
そこで、まずどうしてむずむず脚症候群になったのか?その心当たりについてお伺いしましたが、特に心当たりは無いとの事でした。
それから、今までにどのような治療をされたのか?についてお伺いすると・・・
当初は病院にかかって、その治療に専念していたそうですが、一向に治る気配もなかったため、途中で病院を変えたそうですが、どの病院もむずむず脚症候群に対する理解も薄く、納得のいく治療ではなかったそうです。そのため、トータル4~5件病院を回ったそうですが、結果として、病院の治療では良くならないということを実感されたそうです。
そのこともあって、鍼灸院などにも行かれたそうですが、やはり良くならないかったということでした。
それでまた再度色々調べられて私の薬局にご相談に来られたのです。
そこで今までの事も踏まえて、丁寧に身体の状態をチェックしてみることにしました。

そうすると・・・主訴の細かいお話をお伺いしている段階で、痒い部分が脚ではなく、陰部の痒みから始まっているということが判明しました。
そして、その症状は上半身にも出てくるという事でした。
さらに基本的にずっと痒く、毎日痒い、夕方から痒みが酷くなってくるということでした。
西洋医学的にはむずむず脚症候群の原因は貧血と関係が深いと考えられていますが、私はストレスが原因だと考えていますし、実際その考えに基づいて漢方治療を行って、ほとんどの方が改善されています。
しかし、この方の場合は症状が脚でないので、本当にむずむず脚症候群なのか?と疑問に思ったのですが、この患者さんには周期性四肢運動障害があり、そこでむずむず脚症候群の診断が出たようです。
そこで、改めて東洋医学的に別の方法でチェックしてみると・・・
東洋医学でストレスの反応の出るポイントと患者さんの訴えられる痒みの出るポイントが反応が一致することが分かりました。
そのため、厳密にむずむず脚症候群かどうかは分かりませんが、東洋医学的にはストレスが原因で起きている可能性は高い気がしました。
そこで、さらに東洋医学的なチェックを行い、この患者さんに合うと思われる漢方薬を絞りみました。

ストレスをずっと受けていて、ガマンを強いられている人に用いるような漢方薬が合っているように思いました。
そこでこの漢方薬をとりあえず2週間お出ししてみることにしました。
そして2週間後来られた際に様子をお伺いすると・・・
少し良い気がするという事でした。
夜痒みで全く眠れないという感じだったそうですが、眠れる日が出てきたそうです。
間隔としてはむずむず脚症候群の痒みに波が出てきたという事でした。
時々痒みが薄くなる時が出てきたという事でした。
そこで、再度漢方薬をチェックしなおしてみると・・・
ベースの漢方薬は合っている気がするのですが、併用する漢方薬を変更することにしました。
そして、今度は2週間後に来ていただくことにしました。
そして3週間後来られた際に様子をお伺いすると・・・
ここ1週間調子が良いそうです。
そこで、再度身体の状態をチェックしてみて実際に良さそうだったので、今回は前回と同じ漢方薬で3週間分様子をみてもらうことにしました。
そして3週間後来られた際に様子をお伺いすると・・・
今回は前回と同じくらいの痒みだったそうです。
そこで再度お話をお伺いすると、どうもストレスのかかり具合が今酷い状態のように思われました。
そこで漢方薬そのものは同じなのですが、すこし工夫をして漢方薬をお出ししました。
そして3週間後来られた際にお伺いすると・・・

今回は余り良くなかったという事でした。
そこで再度漢方薬をチェックしてみたのですが、漢方薬そのものは合っている気がするのです。そこで再度お話をお伺いすると、どうも次の漢方薬を飲む直前、つまり漢方薬の血中濃度が下がっているタイミングで痒みが強くなっていることが分かりました。
そこで、服用回数を1日2回から3回に変更していただくことにしました。
それで再び3週間分お出ししました。
そして3週間後に来ていただいて、様子をお伺いすると・・・
今回はまた少し良くなったそうです。
そして、患者さんの希望により現在、服用されているお薬やサプリメントと漢方薬の飲み合わせなどをチェックしてアドバイスを行いました。
それから、3週間後は相談に来ることが出来なくて、お薬をお送りして、結果として約1か月半後に薬局に来られたのです。
そこで現在の症状をお伺いすると・・・
かなり調子が良いそうです。
痒みに関しては、最初に来られた頃の10/1くらいまで減っているという事でとても喜んでおられました。
まだ治療は続きますが、症状の改善がかなり進んだということで、少しホッとしました。
良かったです。
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