関節リウマチの治療に来られている患者さんから別の症状の相談を受けました。
実は最近、動悸がひどくて困っているそうなのです。
その症状が出始めてからどのくらいですかとお伺いするともう半年以上だそうです。
何度か相談しようと思われたそうなのですが、他に気になることを、その都度相談していたら、動悸のことを相談する時間が無くなって何となくずるずる来てしまったようなのです。
しかし、動悸の症状があまりにもひどくなってきたため、もう循環器の病院に行くしかないと覚悟を決めそれなら先に漢方でできるならということで相談されたそうです。
そこで、この動悸の原因が何から来ているのか調べてみることにしました。
通常、動悸を起こす原因というのは、心臓の病気を考える方が多いと思うのですが、年齢や性別、その方の生活の仕方によって大きく異なります。
この方は40代後半の女性の方なので、心臓そのものが短期間に悪くなることは比較的少ないです。
それよりもむしろ多いのは、甲状腺の病気や更年期障害、ストレスによる自律神経の乱れ(自律神経失調症)などです。
実際にこの方の動悸のツボの反応をチェックしてみると、女性ホルモンのバランスに関わるツボと心臓の働きのツボの部分に共通した反応が出ていました。
このことから恐らく、この患者さんは更年期障害が原因の動悸ではないかと推測できました。
そこで更年期障害の動悸の際によく使われる漢方薬をチェックしてみることにしました。
そうすると、比較的更年期障害でよく使う漢方薬がこの方に合うような気がしました。
それをとりあえず2週間服用していただくことにしました。
そして漢方薬を服用されて2週間後来られた時に様子を伺いするとびっくりするぐらい良くなっているそうです。
そのため、この薬をさらにもう2週間服用していただくことにしました。
さらに2週間後に様子を伺いすると、もう動悸は全く出ていないそうです。
さらにもう2週間飲んでいただくと、もうこの時、動悸の反応は体から消えていました。
そのため、1ヶ月半で治療を終了することができました。
更年期障害の場合、早めに相談して頂いて早めに対処した方が早めに改善することが多いです。
あまりにも重症化して慢性化してくると治療が長引く傾向があります。
私の薬局に普段から相談に来られている患者さんは、ここら辺のことがよくわかっておられるので、風邪を相談されるぐらいの感覚で更年期障害の相談をされる方が多いです。
そうすると、服用されて比較的短期間で改善される方が多いのです。