40代の女性の患者さんが親子で来られました。
この方、別件で来られているのですが今日は味覚と匂いのことで相談に来られました。
3年前に耳下腺腫瘍になったころに、味覚の低下と耳のつまり、匂いが分かりにくいという症状が出るようになったそうです。
その後に耳下腺腫瘍の手術を行ったのですけれども、結局、味覚もにおいを感じる感覚も変わらなかったそうです。
ただ極端にひどくはなかったのでそれほど気にされていなかったそうです。
ところが、ここ4ヶ月でこの症状が非常に悪化してきたのです。
特に味覚と匂いの感覚は非常に低下していてここ数日は何を食べても匂いも味もしないのだそうです
この間はオタフクソースたっぷりのお好み焼きを食べたそうなのですけれども、全く匂いも味もしなかったそうです。
空想でお好み焼きはこんな味だと思いながら を食べたそうです。
あともう一つ困っていることがあると言われましたそれはもしガスが漏れていても分からないからそれが心配だと言われていました。
確かにそれは心配です。
そこでこの形の味覚と 収穫 の問題がどこから来ているのかをチェックしてみることにしました。
通常、特別栄養バランスが崩れていない限りビタミンやミネラル問題である確率は非常に低いです。
あと突然、味覚おかしくなる場合、考えられるのは過度なストレスがかかった場合です。
しかしこの方の場合は現在、特別過度なストレスはかかっていない状態です。
そうするとそれ以外に考えられることは自律神経失調症や更年期障害なのです。
そしてこの方の年齢を考えると更年期障害が影響している可能性は高いと思いました 。
そこで東洋医学的に自律神経失調症の反応の出るツボをチェックすると、その反応が出ていました。
おそらく更年期障害が原因で自律神経が乱れたのではないかと考えました。
それ以外に問診を行い、それ以外の東洋医学的なチェック方法を行って最終的にこの方に合いそうな漢方薬を出しました。
漢方薬を服用し始めて最初の一週間は全く変わらないと言われました それでも漢方薬はなんとなくあってる気がしたので そのまま続けてもらうことにしました。
服用されて3週間目でなんとなく少し効いてる気がすると患者さんが言われるようになりました。
さらにもう一週間続けてもらうとかなり分かるようになってきたと言われました。
そしてさらにもう一週間服用していただくと、 3年前よりもよくなったという話だったのでとりあえず、これで一旦終了しました。
更年期障害というのは、 ホットフラッシュ、動悸、のぼせ、めまい、不正出血、精神的な落ち込みやイライラなどの症状が多いのですけれども、このように、一見更年期障害とは関係ないような症状が出ることもあります。
ここをうまく見極めて適切な漢方薬を使うと、患者さんが思っている以上に早く効くことがあります。
今回はそんな感じでした。
いつもこのようにスムーズにうまくいくわけではないですけれども、こういう風にうまくいくこともあります。