子宮筋腫チョコレート嚢胞のある患者さんが来られました。

この方、元々は不妊治療希望で来られていたのですけれども、 元々高齢不妊で始められたという経緯もあり、年齢的な問題から不妊治療を断念されたのです。

ただ体調的に良いコンディションを続けていきたいということで漢方の服用は継続したいということでした。

体調的に気になっていることは、現在、二つあるそうで、 一つは更年期障害にならないかということ、あともう一つは子宮筋腫とチョコレート嚢胞なのだそうです。

更年期障害の可能性というのは年齢的にあるのですけれども、基本的に高齢の不妊治療というのは更年期障害の治療を兼ねてることが多いので、すぐすぐ更年期障害の症状は出ないのではないかと思いました。

そこで とりあえず、気になっている事の一つである子宮筋腫とチョコレート嚢胞の治療を始めてみることにしました。

子宮筋腫は不妊治療を始める前からかなり大きなものがいくつもあり、子宮筋腫の治療を希望される段階でおよそ8センチでした。

そして、チョコレート嚢胞は6cmの大きさでした。

どちらもかなりの大きさです。

漢方薬局ハーブスイメージ

ただ、子宮筋腫とチョコレート嚢胞に関しては半年に一度チェックをしていてここ1年ぐらいは大きさは変化していないそうです。

そこで、この二つに共通するような問題を探してみることにしました。

漢方的に考えると、子宮筋腫とチョコレート嚢胞に共通する病気の原因は恐らく瘀血だろうということです。

瘀血とは簡単に言えば血液が滞ることです。

血液がドロドロだったり、血管が細くなったりすることで血液の流れが悪くなったりすることで瘀血は生じます。

そしてこの瘀血の時に用いる漢方薬が活血薬なのです。

一般的な言い方をすれば血液をサラサラにするようなお薬です。

この系統の漢方薬でこの患者さんの子宮筋腫とチョコレート嚢胞の
同時に効く漢方薬を探してみることにしました。

そうすると、使えそうな漢方薬がありましたので、それを試してみることにしました。

この患者さんは半年ごとに子宮筋腫とチョコレート嚢胞の大きさをチェックしているので、多少の修正を加えながらこの系統の漢方薬を飲んでいただきました。

そして半年経過して病院に行かれたところ、子宮筋腫が8cm➡6cm、チョコレート嚢胞が6cm➡4cmとそれぞれ約2cmずつ小さくなっていました。今までは大きくなることはあっても小さくなることはなかったので、病院の先生も驚いておられたそうです。

漢方薬が効いていたので、とりあえずは一安心です。