家族ぐるみで相談をされている患者さんの紹介で新たに患者さんが来られました

この患者さん脂肪肝、糖尿、動悸、イライラなどが気になって相談に来られたのです。

脂肪肝と糖尿病はもう5年以上前からあるそうです。

動悸は20代の頃に一度あったそうなのですがいっとき治っていて、また再び出てきたそうです。

イライラはここ1年ぐらい。

そこで血液検査の結果を見せていただくと、肝臓の数値が若干悪く、数値的には軽度の高脂血症と経度の高コレステロール血症という感じです。

ただこれはかなり食事などに気をつけて改善した数値だそうです。いっときは 中性脂肪が1,000mg/dlだったそうです。( 正常値30~149mg/dl)
つまり、少なめの中性脂肪の人の30倍以上です

なんでこんな異常な数値になったのかお伺いすると、鶏肉が高タンパク低脂肪で良いということで、 セブンの揚げ鶏を食べるようになったそうですが、それが美味しすぎて、毎日欠かさず食べていたらこうなったそうです。(これはセブンイレブンが悪いのではなく、この方の食べ方に問題があるのです(苦笑))

私も長年漢方治療をやっていますが中性脂肪がこれほど高かった人は聞いたことがありません。

鶏のから揚げ

やはり養生って大事だなと改めて思いました。

さて話を戻しますが、色々体に問題があるのを全て治療するななかなか難しいので、とりあえず優先順位をつけて治療していこうと思いました。

そこでとりあえず何が一番気になりますかという話を聞いてみると動悸が一番気になるということでした。

そこでこの動悸に合う漢方薬を探してみることにしました。

通常、高脂血症で糖尿病があるなら血流が悪くなっていると考えるのが普通です。

しかし、問診をして、その次に舌診をしてみたのですが、 高脂血症と糖尿病がある患者さんにしては、おけつの患者さんの特徴ともいうべき舌の裏の舌下静脈の怒張が(青黒く腫れているように見える静脈の流れが悪くなっている状態) があまり見られなかったのです。

そこでとりあえず動悸の反応の出てくるツボを使って合う薬を探してみたのですが、合う薬が全く見つかりません。

1時間まるまる探しても見つからなかったので、一週間後再度来ていただくことにしました。

この話をした後、どうもこんなに合う薬が見つからない時というのは、何か合わないサプリメントとかを飲んでることが多いので、再度確認してみたのですがそういったものは一切摂っていないということでした。

豆乳画像

でもなんか引っかかったのでもう少し突っ込んで話を聞いてみることにしました。

サプリメント取っていないにも関わらず、何か薬を飲んでいるような体の状態になってる時というのは薬に近いような食品を取っていることが多いのです。例えば豆乳とか青汁とかです。

そこで青汁とか豆乳とか飲んでいませんかという話をしたら青汁を最近飲み始めたということでした。

それが怪しいように感じたのでこの一週間青汁を飲まずにし次回漢方相談に来てくださいと話をしました。

そして一週間後来られた際にお話を伺いすると明らかに動悸が減ったと言われるのです。

そこで動悸の治療は行わず、糖尿の薬を出してみることにしました。

今回は迷いなくすっと薬を決めることができました。

そして一週間後また来ていただくことにしました。

そして一週間後に来られた際に様子を伺いすると同期は全くなくなったそうです。

ここから言えることは良かれと思って飲んでいた青汁が悪さをして動悸を起こしていたというふうに考えられるということです。

このようなことは本当によくあることなのです。

大事なことは頭で食べないということ(これが体にいいんだという情報をうのみにしてしまうこと)、自分の味覚や感性を信じて食べた方が間違いが少ないということです。

是非覚えておいていただきたいと思います。