一時期ちょっと太めでなかなか妊娠しない患者さんに対してダイエット治療を積極的にやってみた時期があります。やり方は大きくは2種類です。酵素を用いて酵素ダイエットをやることと、軽い運動の継続です。酵素ダイエットというのは、今流行りの酵素商品を飲む代わりに食事を減らす、食事制限でカロリーを抑えて痩せるやり方です。普通のダイエットと何が違うのかといえば、酵素にはかなりの種類の野菜が原料に使われているため、その酵素液の栄養バランスが良いために、カロリーを制限しても身体の栄養状態が悪くならないため、身体に負担なく体重を落としてゆくことができるのです。あとは運動です。運動もスポーツジムに行ってトレーナーについて行うのが効率的だとは思いますが、継続的に行うには歩くのも悪くはないです。ただ歩くのでは1時間歩いても自分が思った以上にカロリーは消費していないです。そのため継続が必要です。運動というのはその場で消費するカロリーも大事なのですが、それ以上に大事なのは何もしていない時に消費するカロリーなのです。つまりこれは筋肉量に比例するのです。そのため筋肉をつけることが近道なのです。そういう意味でいえば歩くのではそれほど筋肉はつきませんから効率的ではないわけです。ただし、大きい筋肉を太くすることは筋肉による消費カロリーを増やすうえでは大事なのです。足の筋肉は太いので消費カロリーも高いのです。そのため足の筋肉をつけてゆくことは重要なのです。そしてこの2つのダイエット法を併用して患者さんに数名に取り組んでいただいたのですが、結果として妊娠率は3割3分でした。これが多いのかといわれるとちょっとわかりませんが、今まで治療では妊娠しなかった人が妊娠したという点から考えたら意味があったのかもしれません、妊娠しなかった人に関しては痩せる前と痩せた後の基礎体温に変化はありませんでした。現時点でのダイエットと不妊治療の関係はないことはないけど、全員が関係しているわけではない。実際のところやってみないとわからないという微妙な結果になりました。まあ万能の不妊治療の方法は今のところないですからね・・・