このページは広島県広島市西区にある漢方薬局ハーブスの肝臓がんに関する情報ページです。

ここでは肝臓がんの発生傾向、原因、診断、病態、症状、病期、病院での標準的治療、漢方薬による治療、養生法などについて書いています。

ぜひ参考にしてください。

 

肝蔵がんとは

肝臓にできるガンのことです。肝臓がんには転移性肝臓がんと原発性肝臓がんがあります。そのなかで原発性肝臓がんの約9割は肝炎が原因となっています。

肝臓の生理(働き)

肝臓は、成人で800~1,200gと体内最大の臓器で、解毒、体温の調節、血液の貯蔵、及び破壊などさまざまな働きを担っています。

肝臓ガンの発生傾向

肝臓ガンの死亡数は胃がん、肺がんについで第3位です。女子での発生率は男子の1/5で減少傾向にあります。肝細胞がんの発症平均年齢は、約55歳です。

肝臓がん治療イメージ

肝臓ガンの原因

肝癌の90%は肝細胞ガンです。肝細胞ガンの原因としてはB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、アルコールなどですこれらの中で最も多いのはC型肝炎ウイルス陽性から移行するタイプで70%です次はB型肝炎ウイルスで20%です。アルコールは3%です。

肝臓ガンの病態

患者の80%以上は肝硬変を伴い、肝硬変の50%に肝細胞ガンを併発しています。

肝臓ガンの診断

肝がんの診断は、血液検査(腫瘍マーカーAFP、PIVKⅡ)(肝機能検査ALPの上昇)と画像診断法により決定されます。どちらか一方だけでは不十分です。また血液検査や画像診断法を両方行っていも「肝がん」と診断がつけられないこともあります。その場合は生検といって、肝臓の腫瘍部分に針を刺して少量の組織片をとり、顕微鏡で調べる場合もあります。また初期のガンの診断には超音波診断などが使われる場合もあります。

肝臓ガンの症状

肝臓ガンはかなりの率で慢性肝炎から肝硬変を併発してるので、肝硬変の臨床症状を伴うことが多いです。

最初は全身倦怠、上腹部、季肋部の疼痛と不規則な肝肥大です。

進行すると黄疸や腹部膨満や浮腫などがみられます。

それ以外には食欲不振、便秘・下痢など便通異常、尿の濃染、吐下血、突然の腹痛、貧血症状(めまい・冷や汗・脱力感・頻脈など)があります。

肝がん特有の症状としては、みぞおちのしこりです。これは肝臓の左半分の部分に肝癌が発生した時にみられ、専門用語で「心窩部腫瘤(しんかぶしゅりゅう)」といいます。

肝がんに特有な「心窩部腫瘤」や「突然の腹痛、貧血症状」などの肝がん破裂症状は、肝がんとしてはかなり進行した状態です。

肝がんの病期

ステージ分類は1~4までの4段階に分けられています。数字が大きいほどがんが進行していることを意味します。

ステージ1・・・単発した直径2cm以下の癌腫で血管侵襲を伴わないもの。
ステージ2・・・単発した直径2cm以下の癌腫で血管侵襲を伴うもの。
一葉に限局した最大腫瘍径が2cm以下の多発性癌腫。
単発した直径2cmを超える癌腫で血管侵襲を伴わないもの。
ステージ3・・・単発した直径2cmを超える癌腫で血管侵襲を伴うもの。
一葉に限局した直径2cmを超える多発性癌腫。
ステージ4・・・一葉を越えて存在する多発癌腫。

肝臓がんの病院での標準的治療

肝切除、肝動脈塞栓術、経皮的エタノール注入療法の3療法が中心となります。

この他に、放射線療法や化学療法(抗がん剤投与)がありますが、放射線療法は骨に転移した時など限定されています。

化学療法は効く確率が低くあまり用いられません。

※1肝動脈塞栓術とは、がんが生きていくために絶対不可欠な酸素を供給している血管を、人工的に塞ぎ、がんへの酸素の供給をストップし、がんを窒息させ死滅させる治療法です。ほとんどの患者さんに使える治療法です。

※2経皮的エタノール注入療法とは、100%エタノール、すなわち純アルコールを肝がんの部分へ注射して、がん組織を死滅させる治療法です。対象はガンの大きさが3cm以下で3箇所未満で黄疸や腹水がない患者が対象です。

肝切除、肝動脈塞栓術はステージ1~4期すべて対象となります。
経皮的エタノール注入療法は1、2期に限定されす。

肝臓がんの漢方薬による治療

漢方理論による肝臓がんの治療の原則的な考え方はいくつかあり、その一つは自己免疫力を上げるということです。

またガンになる方の多くは腫瘍(できもの)ができやすい体質を持っています。

そのため、この腫瘍のできやすい体質を改善させていくような漢方薬を用いるのです。

この漢方薬に先ほど言いました免疫力を上げていくような漢方薬を併用するのが基本的なやり方です。

この2つの漢方薬が基本ですが、ガンの成長スピードが速い場合それに抑制をかける目的でさらに生薬を追加したりすることもあります。

また、肝臓がんの場合は、黄疸や腹水などを併発することも多く、それらの原因によって命に関わってくる状態が引き起こされることもあるため、その治療が必要になることもあります。

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